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Monday, March 21, 2011

買い占め

買い占めについて掲示板で議論されている。

議論に参加しようかとも思ったが、なんだか感情的な対立が多くて嫌気がさして止めた。なんか毒気があるんだな。で、ここに書こうかな、と。

この週末、我が家はほとんど外出せずに過ごした。元々一週間分程度の食料はあるし、非常用の電池も水も備蓄があるし、ティッシュもトイレットペーパーも常時数週間分あるので、慌てることはない。家の中の主要な家電品や家具は耐震器具を付けてあるので、耐震器具も慌てて買いに走ることもない。

とはいえ、牛乳がないのがちょっと困ったかな、というくらい。お米は確かになければ長期的には困るけど、(パンは買い占められてないみたいだけど)ホームベーカリーでパンを焼けばいいわけだし、別にジャガイモだって、お餅だっていいじゃない。なければないでどうにかなる話だから、パニック買いに走るのは疑問だ。日本の主婦はあまりにも平穏な日々を送りすぎて、危機対処が全く出来ないのだろうか?

今回の件で思い出したのは阪神淡路大震災のエピソードではなく、1993年日本で米不足になった時のことだ。あの時も米のパニック買いになっていた。結局、輸入されたタイ米が破棄されたりして社会問題になった(わたしはありがたくカレーやチャーハンとしていただいたが)。その際に言われていたのが、「コシヒカリ」などのブランド米信仰で、このためお米の大半がブランド米になった。が、これらは気候変動には弱く、そのために米が不足になったのだと。ブランド米ではないお米は多少収穫は落としていたもののそこまで壊滅的ではなかった、と。結局、米不足を招いたのは、「少しでもおいしい米」を求める消費行動だった、という訳だ。つまり消費者が過度に「コシヒカリ」を望んだために、作付けされるお米がコシヒカリばかりになってしまい、93年の冷夏に耐えられなかった。国民がもっと多様な米を食べていれば、生産量があそこまで下がることはなかった。更に言えば、この期に及んで「おいしいお米」を求めてパニック買いになってしって店頭から米が消える一方で、せっかく日本に輸入されたタイ米が見向きもされず、「お困りだろう」とお米を回してくれたタイの人たちの好意を無にしてしまったのだ。

パニックにならず、ブランド米以外の普通のジャポニカ米や長粒種でも工夫して食べるつもりになれば、何も慌てることはない。例えばタイ米は、(記憶が定かではないが)確か水を多めにして炊けば、十分おいしく食べられる。食感や臭いが少し気になるかも知れないが、被災者から見ればはるかに恵まれているし、どうしても気になるならカレーやチャーハン、或いは「XX丼」にすればいいわけだ。毎食というわけにはいかないかも知れないが、工夫の予知はあるだろう。それもなければ、じゃがいもでいいじゃない。

ちょっとした工夫ができればパニックになる必要はない。命の何の別状もなく、いくらでも代替が利く米不足。なんでパニックになるのかな?

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