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Friday, March 24, 2017

英語は英語で勉強すべし、に疑問

最近の世の中の論調を見ていると、「英語は、英語で理解すべき」というのが主流になっているように思います。日本語を通じて英語を理解すると、英語の語感やニュアンスが抜け落ちてしまうし、まず、「即理解、即返答」できない。なので、頭に英語脳を作るべきだ、と。

まあ、私自身もそうかな、と思っていたのですが、最近ちょっと疑問がでてきました。

「それでは語彙が追いつかないのではないか」と。

英字新聞(Japan News)を読んでいるわけですが、知らない単語が相当数出てきます。一回新聞を読むと(読む記事は1/3〜1/4くらい?)、少ないときでも10以上、多いと20以上の単語を調べます。読み始めた当初から比べるとかなり楽にはなったんですが・・・よく出てくる語はだんだんわかるようになります。

さて、この「単語を覚える」という「記憶のプロセス」を考えると、

1.英和辞典で意味を調べる。その場はそれで理解して読み進む。 つまり、その単語は、一旦、日本語で理解している訳です。そして、同じ単語がまた出てきたら、今後は違う文章の中で使われていて、またちょっと違う理解になる。何度も出てくると、だんだん元々理解した日本語の意味から離れて、「スッ」とそのまま頭に入ってくるようになる。

というプロセスを経ていることに気がつきました。最初は、

2.英英辞典で意味を知らべて最初から「英語で理解する」。

事を目指していたのですが、それではちっとも進まない、のです。つまり、#1のプロセスの方がずっと早い。だって、どうせ、英英で調べても、「あー、そういうことね?」と日本語で理解しているのです。例えば、vertebrate(脊椎動物)、という単語で英英で調べても、英文の説明を読んで「んー?、背骨がある、という動物だから脊椎動物ね!」と日本語で理解しているのですから(頑なに絵を思い浮かべる、という方法もあるかもですが、浮かんでしまう日本語を消すのは難しいでしょう)。余計なプロセスが入るだけ・・。

 それに、英語を英語のままで学習するには、学んだ英語を実践できる環境が必要です。実践、って「試行錯誤」ですね。普段日本語で生活している我々にそれはできないですし、もし、多少できたとしても、ネイティブの子供が習得にかける数十分の1,数百分の1。どうせ「ネィティブ並」にはなれないのです。

であれば、英語学習で「日本語を排除」する必要はなく、上手く使う方がいいかな、と。

ちょうどそういう思っていたところで、共感できる記事(日経ビジネスオンラインの記事)を見つけました。そうですよねー、って感じです。

個人的に「日本語を使う」効果が最も高いのは「概念を表す語彙」だと思っています。特に抽象的な概念を表すものは、言葉自身が持っている意味の範囲の言語差が小さい感じがします。逆に、日常的な動作や感情が伴う単語のニュアンスは英英辞典で調べた方が「その単語で表現しようとしていること」が分かりやすいかな、と思います。

英語の学習目標が「ネイティブのようになること」なら別ですが、非ネイティブである日本人として、道具としての英語を目指すのなら、実用性が第一ですからね。

*もっとも、今のレベルだからそう思うだけ、という可能性は否定できませんが。

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