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Saturday, April 25, 2020

続 コロナでリモートワークは進展するか

面白い記事見つけた。

リモートワークのパソコンを会社の方で監視するシステムについての記事。
この記事をもとにして掲示板では、ブーイングが起きているわけだが。そもそも、会社には労務管理を厳密にやる義務が課されているわけで、リモートワークではそれが達成しにくい。営業の出張などとは違い、リモートワークでやる仕事は「本来は、会社でやる仕事」なんで、ちゃんと管理しなければいけない。だから、「キチンとホワイトに管理しようとをしたら」このような仕組みを入れざるを得ない。

それもこれも、「雇用を保護するため」なんだけどね。日本の労働法制では「会社は従業員を原則任意では解雇できない」ことになっている。でも、それじゃ人なんて雇えないよね。だから、「その代わり」がある。「その代わり」は、
  • 会社の指示には(違法でない限り)なんでも従う
  • 異動や転勤も拒否権はない(拒否すれば解雇可能)
従業員は、仕事に対する成果の責任を負わなくてもいい代わりに、会社の指揮命令に服する間は、会社の操り人形と化してなんでも言うことを聞かねばならないのだ。そうしてこそ保護される。つまりだ、テレワークでもそれは同じなのだから、いくら自宅にいようとも、「仕事以外のことはしてはいけない」し、会社はそれを確認する手段が必要なわけだ。勝手に離席して、テレビみたり、夕食の買い物に行かれたら、「労働」させている意味が薄れる。なにしろ会社には勤務時間中、なんでも命令できる権利があるんだから。

アメリカの会社では、(少なくともリモートワーク可能なホワイトカラーに)こんなアホなことはしてない。しなくてもいい。だって、アメリカの会社は「ジョブ型雇用」なんで、そのポジションに応じた成果あげないとクビなんで。「やり方も時間も任せるから、成果あげてね。でも成果上がらなかったら責任は取れよ」ということ。でも、日本の会社はそれが許されてない。だからこそ、管理が必要なんだ。家にいるのに「今日は12時間働きました!」って申告されても・・ということだし、勝手に残業して「過労死しそうだ」と訴えられても管理してないと会社が悪いことになってしまう。 会社としてそれは認められない。

コロナ を契機にリモートワークの導入や議論が盛んだ。でも、ほとんどの議論がこの大事なところをスルーしている。ベンチャー企業での成功例なんか出てくるが、ベンチャー企業はそもそも「ダメならクビね」という状況を受け入れた人を採用している。残業代だって「なし」という前提。その代わり基本給厚くして「みなし残業」にしちゃって、それを超えても補填はしない。残業したのに「払わない」というのは違法だけど、それを受け入れた上で入社してる。普通の大多数を占める日本人の労働観とは違うアメリカンな世界なんだ。

 自由が欲しいなら雇用の安定は捨てねばならない。なんでわからない人が多いんだろう。


 

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