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Tuesday, April 9, 2013

追い出し部屋一考

勝ち組企業にも追い出し部屋

勝ち組企業にも追い出し部屋があるらしい。そりゃそうだろう。どんな勝ち組企業にも業績に寄与していない社員というのがいる。会社としては本当なら辞めて欲しい人材だが、そういう人に限って辞めないものだ。

追い出し専用の部署に所属し、社内転職活動をするというのは、違法だというのだが、一般の失業者に比べたらはるかに恵まれている。給料はもらえるわけだ・・・その間、業績に何の貢献もしていないのに。

映画「マネーボール」には、野球チームのGMが選手を首にする場面が出てくる。クビに説明はいらない、と。選手もプロだからわかる、と。そう考えると日本のサラリーマンはプロとは言えないのか。

日本の大企業では建前として終身雇用で定年まで勤め上げる、ということになってる。だから、解雇を想定した人生設計をしてない人が多い。言ってしまえば「ぬるま湯」なのだ。だからキャリアを積み重ねることもちゃんとやってないし、専門性も身についてない。プライドだけは高い。だから、中高年になると給料とプライドだけは高いが転職することが非常に難しい。 市場価値がない人材に高給を払い続けなければならない会社も不幸だ。

なので、給料を払う側として解雇規制の緩和に基本的に賛成だ。

ただ、前出のマネーボールにも気になる台詞があるな。

監督とGMの会話に「一年契約では、自分(監督)も選手も不安でやってられない」

また、選手にクビを申し渡す際の扱いにも差がある。

トレードの場合は、単に「君を売ったから荷物をまとめたまえ」的な

単なるクビの場合は、「すまない(英語はThank youだったように聞こえたが)」と申し訳なさそうにしていた。

また、元有名メジャーリーガーは、年俸保証されていて、元の球団が半額給料を払っていた(元の球団が「給料の半分を払っていた」、というのがミソ)。

一方で、GMが好き勝手に選手を売り買いしているところを見ると、選手には拒否権はないのであろう。言われるがままに従うしかない。
 
要は、日本よりも解雇規制が緩いアメリカであっても、人々は解雇に平気なわけではない、という事だ。

だとすると、単に解雇規制緩和というだけではなく、退職の自由(現在、従業員は自由に退職できる)や賃金の考え方(労働の対価、というものだけでは済まない)まで考えに入れなくてはいけないかも知れない。映画には出てこないのであるが、「XX億円」というような契約になっているとしても、条件によっては全額が支払われるわけではないだろう。一定の試合数スタメン入りして監督に使ってもらわなければ、ダメ、とか。ケガで休んだ場合は減額するとか。
あと、野球選手は寿命が短い(マネーボールでも、37歳の選手が「もう年だ」と言われる)ので、短期間で一生分を稼ぐ必要があるが、一般の労働者の現役寿命は長いという点も違うので、それも考慮に入れる必要があるな。

難しいな。




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